平成28年度 中山道視察研修会
更新日:2022年02月10日
平成29年3月13日月曜日に、岐阜県美濃加茂市の太田宿から各務原市の鵜沼宿までの研修会を実施した。当日は薄曇りの天気、太田宿から西しばらくは、国道21号に吸収されるため、バスで移動し、坂祝町西の岩屋観音から鵜沼宿まで徒歩での行程とした。
岩屋観音~うとう坂登り口までは道脇に木曽川が流れており、かつて川が荒れる時期は難所であったことが想像できた。うとう坂登り口から一里塚までは山道となり、道標及び石畳の歩道が整備されていた。一里塚には市教育委員会が設置した説明板があり、静かな森の中の塚は江戸時代を偲ばせる風情が残っていた。
峠から鵜沼宿までは住宅街の道路となり交差点に道標があるのみ。途中の赤坂神社においても特段中山道を意識させるものはなかった。
午後は3班に分かれて地元ボランティアガイドツアーに参加し、鵜沼宿の歴史や保全に係る取組みを研修した。ガイドの皆さんはユーモアを交えながらその歴史や文化を説明し、途中小雨が降ったが楽しく研修ができた。なお、鵜沼宿は明治24年の濃尾地震によりほとんどの家屋が倒壊したため、現存するものは一部を除き地震以後に再建した物とのこと。宿場内では日常目にする一般的な住宅が所々に建築され、エリア全体にかかる景観保全の難しさを感じた。
鵜沼宿西外れにむき出しになった崖があったが、5万年前に御嶽山噴火により木曽川から発生した泥流が堆積したものであるとのこと、意外な点で木曽川を通じたつながりが感じられた。
他地域を知り改めて気づくことだが、古き時代を感じさせる木曽の宿場及び街道は大変貴重な財産であり、地域を上げて官民一体でその意地に係る取組みの必要性を感じた。







