電気火災にご注意ください!
更新日:2024年11月25日
私たちの生活に欠かせない電気も、使い方を誤ると思わぬ火災に繋がってしまいます。
令和5年における全国の住宅火災のうち、電化製品や電気配線の断線・ショートなどを原因とする火災が2,136件発生しており、発生原因の1位となっています。また、当消防本部でも同様の火災が、令和元年以降15件発生し、死傷者も発生しています。
電気の正しい使い方や電気火災の内容を理解して、火災を未然に防ぎましょう!
主な電気火災の原因と注意点
コンセント・コード類
過電流(タコ足配線)
コンセントや延長コードには、定格容量(許容電流)が決まっており、タコ足配線により定格容量を超え、一度に多くの電気機器を使用し続けると、過電流が流れ、発熱し出火する恐れがあります。コンセントの差込数が少なくても、定格容量を超えると危険です。
電気機器の消費電力やコンセント・延長コードの許容電流を確認し、定格容量内で使用しましょう。
トラッキング現象(コンセントのほこりと湿気)
トラッキング現象は、長期間差し込まれているコンセントと電源プラグの間に、ほこりや湿気が溜まることで、放電、発火する現象です。家具の裏などほこりが溜まりやすい場所、台所やお風呂の脱衣所など水気の多い場所で、長時間差し込まれているコンセントは注意が必要です。
使用しない電気機器のプラグは抜き、定期的に乾いた布などで掃除をしましょう。

半断線(コードのひっぱり・折れ・挟み込み)
電源コードや電気配線が折れたり、踏まれたり、挟まれたりすることで、配線の一部が切断状態(半断線)になり、その部分から発熱し、出火する恐れがあります。
電源コードが家具に挟まれたり、釘などで電気配線を強く固定していないかなど、家の中を確認しましょう。
その他の原因
- コンセントのゆるみやプラグのぐらつき
配線や電気機器の接触部が緩んだり、電源プラグの差し込みが不十分な場合は、接触抵抗が増加し発熱する恐れがあります。電源プラグは、しっかりとコンセントに差し込みましょう。
- 電源コードを束ねたまま等による過熱
電気機器を使用する際、電源コードを束ねた状態のまま使用すると、コードの熱の放散が悪くなり、過熱して出火する恐れがあります。電源コードや電気配線は束ねず、伸ばして使用しましょう。
- 電気配線や電源コードの劣化・傷によるショート(短絡)
電気配線や電源コードが劣化したり、傷がつくことなどにより、電気配線のプラス極とマイナス極が直接電気的に結ばれてしまうと、ショート(短絡)を起こして、出火する恐れがあります。電気配線や電源コードが傷んでいたり、劣化して固くなっている場合は、新しい物に交換しましょう。
リチウムイオン電池(充電式電池)
電気火災のうち、近年増加しているのが繰り返し使えるリチウムイオン電池に関する火災です。リチウムイオン電池は、スマートフォン・タブレットなどの小型電子機器や、それらを充電するモバイルバッテリーなどに広く使用されています
出火原因は様々であり、不適切な使用方法や製品の改造・不良などがあります。PSEマークが表示されているかなどを確認し、一定の安全が確保されているものを使用し、火災を起こさないようにしましょう。
リチウムイオン電池からの火災を防ぐポイント
- 使用する前に製品の取扱説明書をしっかり確認する。
- 落下などにより大きな衝撃を与えないよう適切に取り扱う。むやみに分解しない。
- 製品を落下させたり、濡らすなどしてしまった場合は、製品に異常がないか確認し、電池が膨らむ・高温になる・バッテリーの減りが早くなった・充電できないなどの異常があれば、使用をやめる。
- 充電は、製造業者が指定する物、製品の付属品を使用する。
- 処分する際は、可燃ゴミや不燃ゴミなどに混ぜず、取扱説明書を確認し適切に処分する。
電気器具や配線から火が出てしまったときの初期消火方法
- 電気を遮断しましょう!(コンセントから電源プラグを抜く・ブレーカーをOFFにする)
- 電気火災に対応する消火器で消火しましょう!(消火器本体に、電気火災対応と分かるように表示されています。)※ 消火器がない場合は、必ず電気を遮断した状態で、水で消火しましょう。
- 消し止めた場合でも、安全のため、消防(119番)に通報しましょう!
この記事へのお問い合わせ先
木曽広域消防本部 消防課 予防係
住所:長野県木曽郡木曽町福島3737番地 電話番号:0264-24-3119 FAX番号:0264-24-2929