平成18年 仕事始めの式
田中連合長より職員へ訓示 〜新しい時代に輝く郷土を〜

 平成17年1月4日午前10時30分より連合事務局にて仕事始めの式を行い、田中勝已 連合長(木曽町長)より職員へ訓示がありました。
 
 以下、要旨を掲載いたします。
 

 皆さん、あけましておめでとうございます。

 
12月の正副連合長会で、再び連合長を務めることになりました。新町の町長ということで、なかなか難しい問題が山積しておりまして、非常に多忙な日々でありますので、連合の方にどれだけ時間が割けるのか、私としては非常に不安な部分が多いわけでありますが、職員の皆さんも是非団結して、連合の方針を豊かに発展できるように、力を発揮していただきたいと思います。

 先程、木曽町の新年の挨拶を申し上げてきたところです。連合と町とは若干違いますが、関連することもございます。これから少し触れたいのは、今の時代をどう捉えるかということが大事だと思い、お話をいたします。

 昨日、私は非常に衝撃を受けたのが、ある新聞の就学援助増加というトップ記事でした。この記事を見ますと、東京は24.8%、大阪は27.9%、長野は7.5%でした。東京都内のある学校では、先生が鉛筆と消しゴムと紙を持って教室に向かう。生徒が書くものも何ももってこれないという状況があるそうです。背景にはリストラや給与水準の低下があり、教育社会学の専門家の談話として、こうした家庭がこれだけ増えているのは驚きで、まさに国民の二極化現象が進んでいると掲載されています。
 昨年の暮れに政府の予算が決まりましたが、私たちから見ると非常に大変な予算といえます。財務省は現内閣を「構造改革続行内閣」というように言っており、確かにそう言えるでしょう。

 私が木曽町で申し上げたのは、
 「こういう時代に役場職員は比較的恵まれた立場にいると思うが、行政官であると同時に、町民の護民官でもある
 という立場を堅持していただきたい。町の財政は大変だけれども、町民があってこそ町が成り立つ。いくら財政が
 良くなっても、町民が立ち行かなければ行政の手腕が問われる」
ということです。
 広域連合とは若干異なると思いますが、基本的には同じ立場だと思います。現在CATV網の建設を始め、広域連合始まって以来の大事業を展開中です。しかし一方では、老人施設等で厳しい面もありまして、皆さんには護民官の立場でがんばっていただきたいと思うわけであります。

 暗い話ばかりしてもいけませんので、新年の展望を含め、元気の出る話もしたいと思います。
 今年2月4日に権兵衛トンネルが開通します。昨年より私は、新しい町を日本のふるさとにしたい、と申し上げてきました。木曽は日本のふるさととしての資源をあふれるほど抱えていると思います。
 今日本では、かつて英国のサッチャー首相が提唱したことに始まる「小さな政府」論によってどんどん合理化が進んでおり、規制緩和を通して自由が強調され、国民の中で二極化が進んでいます。こうした事態が進むほど、一方で「世の中これでいいのか」という意見が沢山出てきており、新しい哲学、新しい生き方が求められる時代が早いうちに来るのではないかと私は思っています。
 それは、お金が幸せを呼ぶのではなく、文化や心が幸せを評価する時代、それは木曽のような山村が評価される時代だと思います。権兵衛トンネルも新町の進むべき道も、「新しい時代に輝く郷土を」作っていくということを、哲学として私たちは持たねばならないと思います。都会で疲れている人たちが木曽を訪れて心が癒される、そんなふるさとを、守るだけでなく創る、そして輝かせていかなければならないと思います。
 哲学者の内山節(たかし)さんが一昨年、木曽福島へ講演に来られた折、彼は「ふるさととは、魂が帰りたがる場所だ」と述べられました。ふと行ってみたくなる町や村、それがふるさとだと思います。郷土が輝く地域になるよう、私もがんばりますから、皆さんも力を合わせてがんばっていただきたいと思います。

 この一年、また皆さんのお世話になりますが、よろしくお願いいたします。


【担当課】木曽広域連合総務課