平成18年第1回(2月)定例会 行政報告要旨、一般質問概要

連合長による行政報告は次のとおりです。


 おはようございます。
 
 行政報告に先立って、実は昨日、国道19号交通安全対策改善安全推進委員会があり、出席いたしました。
 国道19号線の交通安全問題は、右岸道路とも結びついて、木曽地域の大きな課題となっておりました。とりわけ平成10〜12年の間には、およそ1週間に1度の割合で通行止めが3時間を越えるような事故が発生し、「魔の国道」とか「木曽高速」と表現されていました。
 このような状況について、地元行政はもちろん、国や県にも大変なご努力をいただき、ポストコーンの設置やセンターラインの改良(ランブルス・トリップ)あるいは「木曽かめ君」の運行など、さまざまな対策のおかげで、事故件数が減ってきているとの報告がありましたことを、お伝え申し上げます。
 

 皆様方には、3月町村議会を前にして、大変お忙しい時期にもかかわらず、第1回定例会にご出席をいただきありがとうございます。
 木曽広域連合の組織が6町村に再編されて初めての定例会であります。議員の皆様におかれましては木曽地域の発展のため、また当広域連合の諸事業に対しまして、引き続き積極的なご支援ご協力をお願い申し上げる次第であります。
 この2月には副連合長の職でもあります瀬戸王滝村長が新任されましたことに対しまして改めてお祝い申し上げるとともに、非常に厳しい村政運営でありますが、ご活躍を祈念申し上げます。

(経済見通し等)
 最初に国の経済見通しでありますが、本年1月中旬、国において示されました「平成18年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」によれば、18年度の我が国経済は、消費及び設備投資が引き続き増加し、民間需要中心の緩やかな回復を続けると見込まれ、この結果、国内総生産の実質経済成長率は1.9%程度になる見通しとなっております。
 さらに、政府が先頃閣議決定した「2006年度地方財政計画」では、地方財政計画の規模を83兆1800億円程度とすることを決めました。この財政規模は5年連続のマイナス編成、ピーク時から6兆円余り減少、平成7年度の水準を若干上回る程度となっています。
 地方一般財源は、55兆6300億円と前年度を200億円程度上回って確保されているものの、その内訳を見ると、地方交付税、臨時財政対策債はそれぞれ前年度に比べ減少しておりますが、地方税収は34兆9000億円程度と前年度比1兆5800億円余りの増額見込となっており、「一般財源総額確保」に寄与しています。
 こうした中、全国町村会など地方6団体は地方公共団体が住民に対して責任を持って自立した行財政運営ができる地方分権型社会の構築に向け一層努力していく必要があるとして、@地方税源の拡充強化、A地方交付税総額の確保、B国と地方の役割分担の明確化とこれに対応する国庫補助負担金改革など6項目を実現するよう要請しております。
 また、地方制度調査会は本日、都道府県を9・11・13ブロック単位に再編する3案を盛った「道州制」の答申案を小泉総理に提出します。
 国・地方の財政再編と地方分権の推進が主な目的とされ、政府は答申を受けて検討に入りますが、いずれの案の区域例を見ても木曽は最南端に位置していますが、そうした道州制の導入によって「暮らし」や「地方自治」が充実するかは、大変危惧しているところです。今後の十分な議論が必要であります。

(郡内状況等)
 2月4日に待望の権兵衛トンネルが開通し、中央アルプスで隔てられていた木曽と伊那の地域の新たな時代が始まりました。
 所要時間は90分から従来の2分の1の45分となり、距離と時間の大幅な短縮は、産業や経済の発展、文化の交流などに大きな期待が寄せられています。
 木曽建設事務所の調べによると通行台数は木曽側から伊那側、伊那側から木曽側両方向合わせて、平日は2〜3千台、土・日曜は6〜7千台となっております。このうち、大型車の割合は10%にも満たない状況であり、国道19号からの転換車両の動向については、もうしばらく様子を見る必要があります。
 しかし、商業の地元滞留率の更なる低下、製造業への立地・雇用面での影響、観光客誘致、人口の流失等新たな課題も山積しております。今後、組織町村、関係団体等が一丸となって地域の活性化に結びつく施策を展開する必要があります。
 さて、この開通等に伴う冬期の観光関係でありますが、郡内5スキー場の2月19日現在の利用客は23万人余で、スキー場間で隔たりはありますが、昨年同期の85%にとどまっています。
 景気指標の一つであります管内の有効求人倍率の状況でありますが、昨年12月は1.0倍と平成4年9月以来13年3ヶ月ぶりに1倍台となり、雇用情勢は厳しさは残るものの改善は進んでいます。


 続いて、当広域連合が所管しております主な事業につきまして、経過を踏まえ、新年度の取り組み等について説明をさせていただき、併せて予算議案の内容に触れさせていただきます。

(新年度予算)
 平成18年度の当初予算案でありますが、町村財政が厳しい状況におかれていることを最大限配慮し、予算骨子として7つの柱を基本におき、特に@退職者不補充による人件費の削減、A事務事業の見直しによる職員手当の削減、B塩尻市からの事務委託の継続による負担金の確保などを実施することとし、さらに組織町村の綿密な協議を経て、編成をいたしました。
 一般会計予算につきましては、総額25億1273万余円、前年比2134万余円(▲0.8%)の減額であります。
 主要な歳入財源であります町村分担金につきましては、6629万円(▲3.8%)の減額となりました。合併による分担率の変更と、それに伴う激変緩和対策として経過措置を実施したところです。
 また、一般会計と特別会計を合わせた予算総額は、地域高度情報化施設整備事業が始まったことから、68億3358万余円となり、13億1883万余円(23.9%)の大幅な増額であります。
 いずれの事業も、広域的において対処することによって効果が発揮され、地域の発展を促し、住民が恩恵に浴するものと確信するものであります。
 なお、旧楢川村に関わります広域の一部処理事務につきましては、昨年4月以降、塩尻市から事務の委託を受けておりますが、来年度以降、一部の業務におきまして委託期間、経費負担割合の変更、長期債務の負担方法の見直しの検討がなされ、基本的合意に至りましたので、予算に反映いたしました。
 予算の概要の詳細につきましては、後ほど担当課長からご説明いたします。

(地域振興関係)
 平成17年度から、上下流基金を投入した間伐事業がスタートいたしました。今年度規模は年間836ha、基金投入額は2600万円を目標としており、順調に民有林の整備が進んでおります。
 平成18年度におきましても、長期ビジョンに基づき、山林所有者等の理解を得ながら事業展開を図ってまいります。
 これまで行ってまいりましたこれらの事業は、交流人口の増大にも繋がりますので、来年度はイベント等を通して、新たな地域連携も視野に入れながら「上下流交流事業」を進めてまいります。
 木曽地域「地域高度情報化施設整備事業」でありますが、核となります「木曽広域情報センター」と本年度整備エリアの木曽町新開・木曽町日義地域について順次整備が進み試験放送をスタートさせており、明日3月1日からは本稼動の予定であります。
 当面、自主放送2チャンネル、NHKと民放等15チャンネルの計17チャンネルを放送するほか、郡内加入世帯間で無料通話できるIP電話が利用できます。なおインターネットにつきましては、接続環境の整備を進めており、4月以降は利用可能となります。
 本日までに、現在対象エリア994世帯中800世帯の加入申込があり、この加入率は約80%でありますが、今後順次増加するものと思われます。
 平成18年度におきましても、過疎債の特別枠、国の地域情報通信基盤整備推進交付金、県単独補助金の木曽地域デジタル・ディバイド解消総合支援事業などを有効に活用し、整備スケジュールに沿いながら進めてまいります。
 木曽文化公園は、地域の文化芸術の拠点として平成2年に設置されました。しかし、開館以来16年を経過する中、整備改修の必要性が生じております。特に音響整備につきましては、メーカーの指定する10年の耐用年数を大幅に経過しており、また交換部品の補充が困難な状況にあります。公演中に事故は発生していないものの、今後大きなトラブルに陥る危険性もありますので、有利な起債等財源が確定した段階でご協議申し上げ、予算措置をしてまいりたいと考えております。

(厚生関係)
 介護保険の給付状況ですが、本年1月審査分までの10ヶ月間における給付状況は、平成17年度の当初事業計画の見込額に対して68%の利用となっており、計画より少なくなっています。
 これは、給付費の伸びが見込みより少なかったことや、昨年の10月に施設給付の改定が行われた影響でありますが、給付費は当初予定の概ね90%程度となるのではないかと思われます。
 平成18年度から始まる第3期介護保険事業ですが、今回の計画では、介護予防の重点化ということで、この視点に立った地域支援事業や新予防給付が導入されることになります。
 この2月21日に第3回目の介護保険事業計画策定懇話会を開き、委員の皆様に月額基準保険料3,620円(第2期に比べ1.2倍)とする次期計画のご説明をし、了承をいただいております。
 また、地域包括支援センターの設置については、組織町村等と十分検討してまいりましたが、1月の正副連合長会で町村ごとに単独に設置することで決定しましたのでご報告いたします。
 これらも踏まえ、国の政令、省令の改正が行われましたので、介護保険条例の改正議案を上程させていただきました。詳細につきましては、事業計画の関係と併せ、後ほど説明させていただきます。
 介護保険料の改定、また新しい制度の関係については広報等による周知を実施し、住民の皆様のご理解・ご協力を得ながら、適正な介護保険の運営に努めていきたいと考えています。

(環境関係)
 郡内のゴミの処理量は引き続き減量傾向を示しており、平成17年度の焼却ゴミ量は、前年比マイナス3.6%(380トン減)の約10,200トン程度を見込んでおります。
 これは、南部クリーンセンター管内で実施している生ゴミ堆肥化事業のほか、昨年9月の料金改定による効果などが考えられます。
 特に生ゴミ堆肥化事業につきましては、昨年5月に上松町400世帯でモデル事業を開始しましたが、18年度には南部3町村3,700世帯に増加をする予定であり、その結果、18年度の焼却ゴミ総量は1万トンをきる見込みであります。
 今後は引き続き、北部地域での生ゴミ堆肥化事業に取り組むほか、廃プラスチックなど新規リサイクルについても具体的に計画を進めている予定です。
 懸案でありました、南部クリーンセンターの旧炉につきましては、平成18年度に解体する予定であり、跡地にはリサイクルに活用できるストックヤードの建設を計画するほか、焼却施設につきましても、建設から23年を経過し、かなり老朽化が進んできていることから、今後のごみ焼却のあり方について具体的な方向を示していきたいと考えています。
 環境センター関係につきましては、それぞれ安定した維持管理体制のもと、施設の延命に向けた運営を実施していきます。
 汚泥集約センターにつきましては、全ての町村からの汚泥搬入が開始され、本格的に稼動する予定です。
なお、木曽葬斎センター緑聖苑の指定管理者制度の導入等につきましては、教育文化センターと合わせ全員協議会で報告させていただきます。

(消防関係)
 平成17年は、火災発生件数は建物10件をはじめ15件であり、前年に比較して17件(▲53.1%)の減少となりました。今後とも自治体消防と連携し予防消防に努める所存であります。
 また、消防法の改正により、住宅用火災警報器の設置が義務付けられ、新築住宅は平成18年6月1日から、既存住宅は平成21年5月31日までに設置が義務付けられました。このことにより、住宅防火対策の推進が今まで以上に図られるものと思いますが、当管内はお年よりの世帯が多いことから、関係機関等の協力を得て設置の推進を図っていきたいと思います。
 救急関係では、出動件数1,476件(1日平均4.04件)で、1,462人が搬送され、旧山口村が脱退したこともあり、前年比件数で85件、人数で88人がそれぞれ減少となっています。
 高齢化が進む管内では、引き続き救急業務の増加が予想されます。今後も予防救急、救急体制など消防力の充実を図り、地域の皆さんの「安心と安全」のために意を注いでまいります。
 また、消防業務につきましては塩尻市から事務の委託を受けておりますが、新たに権兵衛トンネル等の開通に伴い、活動範囲が拡大しました。
 沿線水利の確保等もありますので、長期計画に基づいた消防ポンプ車の更新を補助金または有利な起債等、財源が確定した段階でご協議申し上げ、予算措置をしてまいりたいと考えております。

(木曽寮関係)
 木曽寮の改築でありますが、平成16年度に設置し検討を重ねてまいりました、改築検討委員会の報告を過日受けました。改築につきましては、@建物検査や老朽化調査の結果、建物本体に問題はないこと、A現行施設が起債償還中のため繰上げ償還が必要などの理由から、今後の木曽地域全体の福祉施策をどのように整備していくかという協議も含め10年後を目途に改築を進めたいと思います。この件につきましては、後ほど全員協議会でも報告をさせていただきます。
 また、木曽寮の養護部門につきましては、新年度より介護保険の利用が可能となり、関連条例を一部改正し、施設内の訪問介護及び居宅介護支援事業が行えるよう、準備を進めて参りたいと考えております。


 今回の上程案件は、予算補正に関する議案が4件、条例・規約の改正に関するものが7件、当初予算案件が4件でございます。
 新年度の運営方針を決定付けていく重要なものがございますので、十分なご審議と、円満なご採択をいただくようお願い申し上げます。
 なお、本会議終了後、全員協議会をお願い申し上げ、報告・ご協議をいただく事項等がありますので、よろしくお願いいたします。

 
一般質問について
●通告 1番
 質問者: 4番 中村 健 議員(木曽町)
 質問項目:
  1 廃棄物処理について
  2 木曽川 上・下流域の交流について
 質問要旨:
  1−@
 現在、浄化槽管理を自治体単位で行っているところがあるが、住民の負担軽減の観点から、環境センターで合併処理浄化槽の点検・管理の対応ができるか。
  1−A
 ごみ処理について、現在も分別収集をしており、減量化への取り組みも伺えるが、大きな自治体では何種目もの分別収集をしている。さらに細かな分別収集を行い、より一層のリサイクル対応は可能か。
  2−@
 木曽川本流域だけでなく支流域も含めた郡全体の交流の必要性、特に郡民の林業への意識向上と、下流域の人たちへの森林保全と育林に対する意識向上の必要性について伺いたい。また、長期的観点から、将来林業の発展と観光に繋がる交流計画構想はあるのか伺いたい。
 質問答弁:
  1−@について
 現在木曽郡内には浄化槽組合があり、3町村がそれぞれの方法により直接浄化槽の点検業務を行っているとお聞きしています。また他地域ではその他の民間業者が参入し、価格競争が行われている現状があります。
 広域連合規約では現在、処理事務としてし尿処理施設の設置及び管理運営に関する事務が定められており、清掃業務のみを取り扱っています。浄化槽の点検については現在民間業者が行っていますが、当方でその業務を行うにあたっては、いくつかの課題があります。
 ア.民間事業者を圧迫し、価格競争の原理が働かなくなるおそれがあること。
 イ.管理業務を行うために県への登録が必要になること。
 ウ.職員の確保や資格取得が必要であるため、将来的には現在行っている清掃業務も含めて民間委託の方向で検討が進められていること。
…以上の観点から、現在のところ環境センターにおいて浄化槽管理業務を行う考えはありません。
 1−Aについて
 現在の木曽地域において行われいる分別は20数品目に上っています。その中には、南部地域で先行して実施している生ゴミ堆肥化事業など都市部で行われていないものもあり、県内外から視察者に訪れていただいているような事例もあります。この事業については、今後北部地域にも拡大していく予定です。
 一方、木曽地域でまだ実施されていない分別品目としましては、衣類・古布、タイヤ、バッテリー、廃プラスチック(包装・容器類)等があります。その中で、費用対効果の観点から、現段階で比較的分別・減量化しやすいものは廃プラスチックではないかと考えており、平成19年度から実施する方向で構成町村と検討を進めているところです。その他の品目につきましても、随時分別化への移行を検討してまいります。
 2−@について
 現在構成町村でそれぞれ下流域自治体との交流を行っていますが、広域連合では、発足当初より愛知中部水道企業団との交流を進め、平成12年に「交流のきずな」、平成15年には「森林整備協定」をそれぞれ締結し、森林ボランティア活動や下流域自治体の文化産業祭りへの参加などを継続的に行っています。構成町村、広域連合それぞれが地道に交流活動を行ってきたことで、地域間交流の先進地として成果をあげているものと認識しております。
 並行して交流を進めている愛知県一宮市のほか、来年度からは木曽川の自然水利権を持つ名古屋市との交流も視野に入れ、構成町村との連携を図りながら交流を拡大していきたいと考えております。