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行政報告は次のとおりです。
新緑の色増す季節となりましたが、連日、梅雨を思わせる天候が続き、さわやかな初夏の香りを待ちこがれているこの頃であります。
本年度第2回目の定例会議の招集をいたしましたところ、皆様方には、年度当初の会議が重なっている大変お忙しい中、ご参集を賜りまことにありがとうございます。
議員の皆様におかれましては、木曽地域の発展のためにご尽力を賜り、また、あわせて広域的な課題に深い関心をお寄せいただくとともに、当広域連合の諸事業に対する積極的なご協力に心から御礼申しあげます。
また、このたびご出席の南木曽町議員の皆様、また副連合長の職でもあります宮川南木曽町長さんがそれぞれ再任、新任されましたことに対しまして、改めてお祝い申し上げる次第です。
提案説明等に関連しまして、諸般の状況等にも触れながら、所感を申し上げさせていただきます。
(地方財政)
最初に地方財政の状況であります。
県内市町村の2004年度普通会計当初予算でありますが、合併に伴い暫定予算だった東御市(とうみし)を除く116市町村の総額は8,762億円で、前年当初に比べ1.2%の減少で、3年連続の前年割れとなっております。
木曽郡下11町村の2004年度普通会計当初予算でありますが、総額は296億円で、前年、暫定予算を組む町村が多かったことから、昨年当初に比べ1.1パーセントの増加となっております。
一方、県内市町村における三位一体改革の16年度の影響額(いわゆる歳入の減少)は、地方交付税、臨時財源対策債の大幅な減少により、378億円余の減額となる見込みです。これは平成15年度普通会計歳入決算見込額(9,392億円)の4%に相当する額であり、市町村の財政運営に大きな影響を与えています。ちなみに木曽郡下11町村の影響額の総額は15億4千万円であります。
県下1団体当たりの影響額は3億2千7百万円で、町村にあっては2億1千6百万円となっています。このため、各市町村におきましては、基金の取り崩し、事業の先送り、人件費の抑制などにより財源を確保し、予算を編成した状況であります。
国が地方に義務付けている膨大な量の事務事業が見直されていない中、地方財政計画において、地方交付税が大幅に削減されるなど財政措置は不十分であります。
地方の財政需要及び収入の見積りに当たっては、地方の実情を十分に踏まえて的確にこれを行うとともに、人口が少なく税源に乏しい地方公共団体の実情や国土保全等に果たしている広域的な役割の重要性に鑑み、それに応じた財源保障と財源調整を確実に行うことが必要であります。
このことから、今春には、これらを踏まえ、県、町村会等で総務省、財務省へ緊急要望をいたしましたが、引き続き今月25日には「地方財政危機突破総決起大会」を東京で開くなど、地域の実情を訴えて参ります。
(郡内景気等)
郡内の景気動向等でありますが、まず、このほど発表されました平成15年の長野県内の観光地利用者数は延9,821万人で、対前年157万人(1.6%)の増加となっております。
一方、木曽への観光地利用者数は延511万人で対前年55万人(▲9.7%)の減となっております。観光消費額につきましても、158億円で対前年18億円(▲10.4%)の減となりました。
減少の要因といたしましては、夏場の天候不順に加え、スキーシーズンの落ち込みも顕著で、平成15年度シーズンの利用者は、一部スキー場の事故の影響もあり、延べ42万9千人で、対前年17万5千人(▲29.0%)の減となっております。
郡下の産業関連等の景況を総合的に申し上げますと、製造業のうち自動車関連や電機関連につきましては電装部品や携帯電話用の液晶関係が引き続き好調を維持しておりますが、建設業につきましては一部町村で公共事業発注はあるものの総じて減少しており、また民間事業の動きも少なく依然として厳しい状況にあります。
商店や木材関連産業等の状況でありますが、特化している企業を除き、全体的には横ばいで昨年並みの業況であります。
景気指標の一つであります有効求人倍率の3月の数値は0.81倍で前年を0.08ポイント下回り、県下14公共職業安定所のうち前年を下回っておりますのは唯一木曽のみでありました。
平成16年4月現在の郡内人口は、40,305人で対前月比289人の減少で、木曽からの人口流失に依然として歯止めがかからず、4万人を割り込むのは時間の問題となっております。
(自治体関連)
郡内の合併に関する状況でございますが、昨日、「木曽南部任意合併協議会」が県下10番目の法定合併協議会に移行し、これで木曽郡内11町村、全てがいずれかの法定合併協議会に属することとなりました。
現在各町村では、それぞれの合併期限を見据え、地域の現状と将来の展望を見極めながら、協議や建設計画の策定、合併住民説明会を進めているところでございます。
各自治体の合併に伴い、当広域連合の組織町村が変わる可能性も高く、特に今後の広域事業のあり方や、脱退するに際しての資産、負債の処理などの課題が山積しており、現在、組織町村の総務担当課長、助役等の会議はもとより、今後は各合併協議会とも、これらを多面的に協議してまいります。
広域連合の産みの親でもあります組織町村におかれましても、木曽地域の将来はどうあるべきか。またどのような形態にすれば住民福祉の向上につながるのか現状をしっかりと見極め、新たな対応を慎重に検討していただきたいと思います。
このため、先の正副連合長会におきましても広域連合事務の検証、検討、移管等を、合併後2年を目途に見直しを図っていくことで確認いたしました。なお、この件につきましては、本会議終了後の全員協議会におきましてもご説明をさせていただきます。
当広域連合が所管しております主な事業つきまして、経過を踏まえ、今後の取り組み等の所信を申し上げたいと存じます。
(広域振興関係)
平成15年2月5日森林整備協定の調印式以来、木曽の森林整備推進に向け検討を重ねてまいりましたが、昨年度「木曽森林保全基金」条例を創設いただいたことにより、16年3月から上流基金の積立てを無事スタートさせることができました。これもひとえに皆さま方のご理解とご支援のおかげと感謝申し上げます。
基金の設置は、木曽川「水源の森」森林整備協定に基づいた、上流と下流の自治体がお互いに共同して、森林整備を促進することを目的にしております。
現在は、平成17年度からの事業実施に向けた下流域との最終的な調整段階を迎えており、この5月31日には愛知中部水道企業団を訪問し、理事者の理解を得る予定であります。
計画では、木曽の森林整備重点課題であります間伐を主体に年800haを目標に進めております。
このモデル的な取り組みと致しまして、15年度は木祖村で24haの間伐を実施しております。また、本年度は同様のモデル間伐を、3町村5カ所で70haを計画しております。
17年度からの円滑な事業の実施、さらには森林整備協定最終目標となる「健全な水循環型社会の構築」に向け、関係者の皆様の更なるご協力により進めてまいりたいと思っております。
なお、この件につきましては、本日の本会議終了後全員協議会の中で若干の説明時間を頂戴いたしたいと思います。
そのほかの上下流交流事業につきましても、愛知県一宮市とその周辺市町村との交流事業を確立するとともに、昨年度から愛知用水の終点に位置する知多半島との交流イベントに参加し、水源涵養機能の発揮に向けた森林整備の重要性の啓発等を行ってまいります。
木曽文化公園は平成2年5月に開館し、本年で15年を迎えることとなりました。この間来場者は58万人を数えております。地域参加型の舞台や自主運営によるイベントも継続的に開催されており、木曽圏域の芸術文化・交流の拠点として定着しております。
(地域創造関係)
2011年から実施されます、TVデジタル放送に対応するための広域的なCATV網の事業化いわゆる「木曽広域地域情報ネットワーク整備事業」につきましては、いままで、町村議会、共同受信施設組合、住民の皆様を対象に説明会を開催してまいりました。
「三位一体の改革」の影響等によりこれらの事業に対する国庫補助金の手当が非常に厳しく、本年度の当初内示からは当広域連合の申請は、残念ながら漏れてしまいました。
今後の補正予算での復活を念頭に、有利な財源活用や利用者負担の方法等を検討しながら、事業化を進めて参りたいと思います。
地域の特性を生かして個性ある地域の振興を図ることを趣旨とした県単独事業の平成16年度地域づくり総合支援事業でありますが、広域連合につきましては景観形成事業(公共サイン整備)以下4事業、1千百万円を申請し、申請額と同額の決定をいただきました。
今後、関係機関と協議のうえ、適正な執行に務めてまいります。
(厚生関係)
昨年の4月に介護保険事務が広域化され、木曽広域連合が保険者となってから1年が経過しました。
平成15年から平成17年度までの第2期介護保険事業期間の1年目である平成15年度の介護保険の給付状況については、給付全体の当初見込み額に対して93.4パーセントの実績となっています。
給付別では、居宅サービスが94.7パーセントでほぼ見込みどおりとなっており、施設サービスについては90.6パーセントと若干見込みを下回っています。
このことから、平成15年度の支払準備積立基金は、当初予定していた積立額より多く見込まれる予定ですが、今年度以降の介護保険の給付状況は、事業計画に含まれていない宅老所等の設置による給付の伸びが見込まれることもあり、3年間の事業期間を経過してみないとまだ、介護保険会計の状況は判断できないと思われます。
国の社会保障審議会介護保険部会における介護保険制度の見直しについては、5月14日までに13回審議されていますが、当初6月に予定していた報告書の取りまとめは、7月に参議院議員選挙が予定されており、日程的に余裕がないことから8月上旬に報告書が作成される見込みです。
介護保険制度の見直しによる改正内容が第3期介護保険事業計画に反映されることから、今後においても情報の収集や住民に対する広報を実施してまいり、円滑な介護保険の運営をしてまいりたいと考えています。
(環境関係)
廃棄物処理の状況でありますが、お陰様をもちまして各町村におけるリサイクルの推進により、平成13年度以降のごみ量は減量の傾向にあり、15年度のごみ処理量について申し上げれば、前年度比でマイナス5.1%でありました。
特に北部クリーンセンターでは前年度比でマイナス6.7%であり、平成11年度に比べますとマイナス17%となっております。
一方リサイクル量は年々品目、数量ともに増加しており、平成15年度においては、3000トンを越える実績となりました。これは、連合発足の平成11年度との比較で約7倍となっております。
こうした中で、リサイクル施設も民間において年々整備されており、平成14年度以降で7箇所に設置されております。これらのリサイクル施設を活用し、一層の資源化に努めて参ります。
中信地区廃棄物検討委員会につきましては、昨年の5月に委員会の専門委員として楢川村長にお願いし、1年を経過しましたが、この間に14回の会議に出席をいただき、中信地区の一般廃棄物の減量化を重点議題として検討を続けております。
また、長野県においては「信州廃棄物の発生抑制と良好な環境の確保に関する条例」の骨子案について説明会、意見交換会等を開催し制定に向けた作業を進めております。
こうした、循環型社会構築に向けた動向や社会要請に注視しつつ、今後の対応をして参る所存であります。
(広域消防関係)
消防関係でありますが、昨年8月に南木曽町で放火による列車火災に始まり、10月におきましても御岳ロープウェイ事故、本年3月にはヘリコプターの墜落炎上と、複雑多様化する事故にも的確に対応してまいりました。
また、今年に入り郡内では火災が多発しており、すでに17件の発生を数え、平成15年の16件を早くも上回っております。
また、先月の三岳村において民家から山林へ炎上した火災では、県消防防災航空隊、地元や近隣町村の消防団、広域消防の連携した消化作業により、日没前の鎮火という成功を収めることができました。
救急業務でありますが、昨年は消防庁の指導により「メディカルコントロール地方部会」を立ち上げ、救急隊員の処置拡大による救命率の向上に努めてきましたが、今年度は救急隊員の技術向上のため「気管内挿管実習」を中信地区の病院で実施していくことにより、さらに地域の皆さんの救急業務に対する信頼の確保に努めてまいります。
(その他)
この度の会議において、ご審議をお願いする議案等は予算補正の承認案件が2件でございます。どうぞよろしくご審議のうえ議決を賜りますようお願い申し上げます。
なお、本会議終了後、全員協議会をお願い申し上げ、報告、ご協議をいただく事項等がありますので、よろしくお願いいたします。
さて、私ごとで申し分けございませんが、先の正副連合長会議の連合長の選挙におきまして、5月31日をもちましてこの職を辞することとなりましたので、この機会をお借りいたしまして、一言感謝の意を申し上げさせていただきます。
私は就任いたしましたのは、平成13年6月1日でございますので、ちょうど3年間、微力ながらこの職を務めさせていただきました。
先ほども申し上げましたが、特に合併関連で、今後の広域連合のあり方などの課題が山積しておりますし、また10ヶ月後の町村合併を視野に入れますと、ここで辞することに多少の抵抗があったことは事実でございます。
木曽広域連合は、平成11年4月県下3番目の連合として発足を見ました。
これまでも長きにわたり「木曽はひとつ」の認識のもとに広域的な課題を協働しながら解消を図りインフラ事業の整備を行うなどして地域の振興を図ってまいりました。
これらは、日本の中でも先進的なモデルとなり、過疎の進む小さな自治体の新たな在り方として注目をされてまいりました。
しかし国の政策は「地方分権の受け皿」である広域連合の在り方を総括することなく地方自治体の再編を強く推し進めることとなりました。
顧みれば
○ 木曽街道400年祭りの企画と実施
○ 「食の祭典」の実施
○ 公共サインの実施および管理
○ 地域情報ネットワークシステムの設置と管理
○ 介護保険の広域化事業
○ 木曽川「水源の森」森林整備協定の締結
○ 公共下水道汚泥集約処理施設の設置と管理運営
など幾つかの事業を展開してまいりました。
今、客間的に木曽広域連合を評価いたしますと、広域連合長としての私の口から申し上げるのは、はばかられるところでありますが、先ほども申し上げましたとおり、事業の内容、質において、いわゆる広域連合としては全国に誇れる事業を展開してきたのではないかと自負しております。
これまでこうした事業を遂行できましたことは、地域住民の皆さまの理解はもとより、議員や各理事者、また事務当局の方々の大変なご指導、ご支援のおかげでございます。
最後に広域連合の行く末は組織町村にゆだねざるを得ません。
深刻な少子高齢化、過疎化さらには弱体な行政基盤を踏まえて次世代の子供たちにさまざまな面で過度な負担をしいたげることになりはしないか。あるいは4つに分割しようとしている木曽が将来、広域的課題やさまざまな調整が困難になることはないのかなど、現状をしっかりと見極め、安易に方向を見いだすことなく、対応していく必要のあることを最後に申し上げさせていただきます。
3年間、連合長として微力ではございましたが、充実感を覚えながら、新連合長の田中木曽福島町長に次ぎを託す栄誉を与えていただきました。
どうぞ引き続き広域組織に対するご指導、ご協力を重ねて御願い申し上げ行政報告とさせていただきます。ありがとうございました。
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