平成15年11月定例議会行政報告


行政報告は次のとおりです。


 平成15年第4回定例会議を召集させていただきましたところ、議員各位におかれましては、師走の月を控え、大変ご多忙のところ、ご参集を賜りまして誠にありがとうございます。
 また、平素から当広域連合の諸事業に対しまして、横極杓な御助力をいただいておりますことに、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 会議の開会に当たり、関連する情勢や議案の説明を申し上げさせていただきます。

(社会動勢)
 具体的な政策目標を示した政権公約(いわゆるマニフェスト)を初めて導入し、有権者に政権選択を求めました第43回衆議院議員選挙は11月9日、全国一斉に投票が行われ、開票の結果自民、公明、保守新の与党3党は、解散時勢力から後退したものの、国会運営の主導権確保に必要な絶対安定多数を獲得しました。
 民主党は、解散時の議席を大幅に上回り、比例選では第一党となり、自・民、民主両党による二大政党化が一段と進む結果となりました。
 今後の改革政権においては、国際的にはイラク派遣問題や国内では年金改革や国から地方への交付税と税源のあり方を見なおす「三位一体改革」など山積する課題を国民、あるいは地方の視点で処理されることを願うものであります。

(地方制度の動き)
 地方自治制度に関してでありますが、11月中旬に示されました第27次地方制度調査会の「今後の地方自治制度のあり方に関する答申」は、町村合併を促す(うながす)目安として「おおむね人口1万人未満」を打ち出しました。住民自身が合併論議を通じて自治体の将来を具体的に考えようという住民自治の機違が高まる中、「一律の枠」におしこめる方向にさまざまな意見が出ています。
 さらに合併特例償など、特例法上の財政優遇を受けられる「経過措置」を2006年3月までとすること、広域連合等による新たな広域行政の推進方策の検討、道州制のあり方についての幅広い論議等も答申されました。
 今後、現行の合併特例法に代わる新しい法律に今回の答申がどう反映されるかが注目されるところであります。

(景況)
 国内の経済状況を見ますと、株価の上昇やアメリカ経済の回復動向を受け、景気判断は上方(じょうほう)修正されましたが、個人消費はおおむね横ばいで推移しております。
 一方、県内の景気は、設備投資は下げ止りつつあり、製造業の一部には受注や生産に改善が見られますが、個人消費が引き続き、弱い動きとなっており、全体として厳しい状況が続いております。しかし、雇用面を見ますと、製造業の求人増加から10月の有効求人倍率は2001年8月以来26カ月ぶり0.80倍台に持ち直しております。

(郡内景気)
 木曽郡の動きに転じますと、10月の有効求人倍率は県の倍率を超える0.91倍で対前年比0.04ポイント減少しております。
 新規求人数の状況でありますが、前年同月比45.3%の増加となっておりますが、これは、季節求人が前年に比べ、増加したためであります。
 産業別に見ますと製造業、卸・小売業、運輸・通信業がともに前年同月を越えていますが、10人以上の大量求人申し込みにつきましては該当がない状況です。
 産業経済の状況でありますが、土木建設業は、木材業と同様、受注量の格差がありますが、全体として厳しい状況にあります。商業は、小売業は相変わらず伸びない状態であり、商店街の好転が見られず、大型店に集客する傾向です。
 企業倒産は、10月末現在5件、住宅着工件数は9月末現在で102戸とほぼ前年と同じ傾向となっております。

(自治体関連)
 郡内の合併に関する状況でございますが、木曽郡内11町村加入する4つの任意・法定合併協議会につきましては、それぞれの合併期限を見据え、地域の現状と将来の展望を見極めながら、協議を進めているところでございます。
 各自治体の合併に伴い、当広域連合を構成する自治体の法人格は全て変わってしまう可能性も高く、とくに今後の広域事業のあり方や脱退するに際しての資産、負債の処理などの課題が山積しております。
 このことから、構成町村の総務担当課長、助役等の会議におきましてこれらの課題を多面的に検討しているところでございます。
 なお、過日、楢川村、山口村より合併にかかる広域連合の委託につきまして、基本的な考え方が示されました。今後の広域事業のあり方、残る構成団体の経費の負担額などを踏まえ、引き続き協議してまいります。
 いずれに致しましても、木曽の深刻な少子高齢化、過疎化、さらに弱体な行財政基盤を踏まえ、次世代の子供たちにさまざまな面で過度な負担をしいたげることになりはしないのか。あるいは、将来広域的課題や調整が困難になることはないのか等、現状をしっかりと見極め、新たな対応を検討する必要があります。

 当広域連合が所管している事業つきまして、経過を革まえ、今後の取り組み等の所信を申し上げたいと存じます。

(広域振興)
 10月4日、5日に実施した「第3回木曽路食の祭典」は、晴天にも恵まれ2日間で1万6千人の来場者をお迎えし、木.曽地域の賑わい創出と地場産品の普及・紹介を図るための全郡的なイベントとして一定の成果をあげることができました。このイベントにつきましては、出店者を中心に継続を望む意見が出されておりますが、事業経費の捻出や民間主導による展開等も視野に入れ、原点から検討をして行く必要があると考えております。
 上下流交流事業は、愛知中部水道企業団を中心に交流が一段と密接になり、今年5月の「木曽ひのきの里ボランティア植樹祭」に引き続き、9月28日には木曽福島地籍において100名余が参加し「郷土の森林整備」が行われ、作業体験をしていただきました。
 また10月から11月にかけましては、下流域の豊明市ほか2市3町の産業祭りへ参画、一宮市を中心とする13の市町が連携して主宰するイベント等に参加をして、交流を高めております。
 昨年から二年間の国庫補助事業として進めてきました、「グリーンフロンティアモデル事業」を活用しての「木曽暮らしの工芸展」が10月1日から6日まで横浜市の高島屋において開催されました。木曽暮らしの工芸館を中心に企画、運営をお願いしたところですが、入店者が期間中56万人余という巨大マーケットの中、木工製品をはじめ郷土食など1千8百万円余を売り上げ、木曽に息づく伝統産業の市場販路の拡大や地域資源の活性化が図られたものと思います。
 上流と下流の自治体が共同して森林整備を促進することを目標とした「木曽森林保全基金」を制定することとし、その条例案を今定例会に上程し、ご審議いただくことと致しました。
 基金の設置方法等につきましては、上下流交流実行委員会の活動部会であります総務企画部会、森林整備推進小委員会において慎重な検討・審議をいただき、基本的には水道事業における前年度の総有収水量に1円を乗じた額を拠出金とし、早期に基金積み立てをして参りたいと考えております。
 また、下流域基金でありますが、効率的な運用を推進するため、愛知中部水道企業団に対しまして、平成17年度を目途に投入の理解を求めてまいりたいと考えております。
 なお、町村9月定例会におきまして「森林整備協定」による森林整備をするため、連合規約改正の変更をお願い申し上げましたところ、全議会におきまして議決をいただき、、県より変更の許可をいただきました。改めて御礼を申し上げます。

(道路関係)
 国道361号伊那木曽連絡道路の権兵衛トンネルがこのほど貫通し、いよいよ来月6日にその式典が挙行されます。舗装や設備を整備し、平成17年度全線開通を目指しており、今後木曽、伊那との経済、文化交流も視野にいれ事業を展開する必要があります。
 また、木曽川右岸道路につきましては、このほど上松町小川橋から登玉間の約7Kmが開通し12月18日開通式が行われることとなりました。全予定ルートが連接されてこそ完全な道路機能を果たせるものでありますので、引き続き関係機関と連携を密にして取り組みを進めてまいります。
 木曽の国道19号の大型車対策を検討する「国道19号交通交通環境改善協議会」の2回目会合が先月開かれ、国道を走る大型トラック対策として」高速料金を値下げし中央道へ誘導図る「社会実験」を年度内に実施することの協議がなさされました。

(地域創造)
 木曽広域地域情報ネットワーク整備事業でありますが、2011年から実施されます、TVデジタル放送に対応するための広域的なCATV網の事業化につきましては、随時ご説明申し上げましたとおりでございます。
 いままで、町村議会、共同受信施設組合、住民の皆様を対象に、21会場、約650人の方に説明会を開催してまいりました。今後も、必要に応じ説明会等による概要の周知、国庫補助金や利用者負担の方法等を検討しながら、事業化を進めて参りたいと思います
 地域経済の活性化をより効果的かつ重点的に促進するため、経済停滞地域等を中心とした地域経済活性化対策推進地域に木曽地域が引き続き指定されました。今回は全国で27地域(長野県3地域)が指定されましたが行財政上の措置としては、地方債の充当、交付税上の特別措置、金融上の措置としてはふるさと融資の貸付限度額の特例措置等があります。
 産業・観光振興、人材育成等を中心事業として計画を策定してまいりますので、格段のご協力をお願い申しあげます。

(厚生課)
 介護保険事務についてでありますが、今年度4月から広域連合が保険者として運営してまいりまして、7ケ月を経過いたしましたが、住民の皆様のご理解ご協力により大きな問題もなく順調に準移してまいりました。
 介護保険事業の給付状況は今のところ全体としてほぼ当初事業計画で見込んだとおりとなっています。
 また、40歳から64歳までの第2号被保険者を対象に無作為抽出した3000人に「木曽における暮らしと介護に関する意識および実態調査」のアンケートを10月から11月にかけて実施しました。このアンケート結果については、現在集約が終わり専門化による分析が行われています。分析結果につきましては、今後の介護保険および高齢者福祉施策を検討していくために活用していきたいと考えています。また、アンケートの分析結果については、12月14日に木曽勤労者福祉センターで開催される「介護シンポジウム」で発表するとともに、報告書として冊子にして配布をする予定にしています。
 今後におきましても、住民の皆様のご理解をいただき介護保険の運営を円滑に推進し、さらに適正化に努めてまいりたいと考えています。
 木曽郡内が抱える福祉、保健医療に関する調査研究を行い、地域的課題を提起するために設置された福祉、保健医療懇談会は、平成13年度から平成14年度までに検討した課題を提言書としてまとめ、今年度においてはそれを第2次広域計画に反映するため、全体会議および部会を開催して検討してまいりました。10月までに広域計画に反映する最終案を作成してお認めいただき、次期広域計画の策定案として現在広域計画策定委員会で審議されています。
 広域計画として策定された福祉、保健医療の課題については、今後におきましても懇談会等において審議いただき検討していく所存です。

(環境)
 各町村の下水道の普及にとも−ない、大量に発生する下水道汚泥の処理施設として平成12年度から総事業費12億円5千万円を投じて建設を進めてきました「汚泥集約センター」の事業が、11月末で完成となり、12月1日より運転をスタートすることとなりました、
 当面は、処理を予定している9施設の下水道浄化センターうち、6施設からの搬入でありますが、汚泥を統合的に処理できることから、処理・処分について効率のよい運営となり、経費の削減が図られることとなります。
 当センターの運転管理については、環境センターと一体施設として位置付け円滑な運営を進めて参ります。
 北部ストックヤード内のリサイクル広場で実施しております、リサイクル・リユース事業につきましては、住民の皆さんの理解がだんだんと深まってきていることから、利用が増えている状況にあります。特に、日用品の再使用であるリユースに重点をおいて推進を図っていく所存であります。
 ごみ処理の状況は、昨年比で数パーセントの減少となっており、社会情勢の影響と共に、リサイクルによる成果も合わせ持っていると考えております。
 中信地区における廃棄物処理施設のあり方について「中信地区廃棄物検討委員会」を立ち上げ、この5月から勢力的に検討を重ねてまいりましたが、先頃、行われた委員会において「産業廃棄物の適正処理に関する条例(仮称)」の今年度制定を優先したいと言う知事の考えに基づき、当面戦略的環境アセスメント部会は一時休止となりました。今後、木曽地域の候補地の選定は条例の方向性を見極めた上で、改めて実施される見込みであります。

(消防)
 本年度予算で計画致しました、高規格救急車、指揮隊車も製作が完了し運用に向け訓練に取り組んでおります。
 また、救急救命士法が本年3月に改正され、電気的助細動(いわゆる心臓蘇生の電気ショック)が医師の指示を受けることなく、救急救命士の判断でその処理が可能となり、8月には心肺停止の病人にその処置を実施することにより、現在では社会復帰を果たすことができたという事案もあり、その効果は確実に上がってきております。

(特別養護老人ホーム)
 木曽寮では、この10月から、施設の利用者に対する介護日課を、一律の時間で行う集団生活型から、一人一人の生活のリズムに合わせて行ういわゆる「ユニットケア」に移行いたしました。利用者を2つのグループに分け、より家庭生活に近づけた処遇を行うもので、その結果、業務に余裕が生まれ、利用者とのコミニュケションの機会が増えるようにもなりました。今後、食事・入浴時間などの検討も行い、より利用者の立場に立った介護を進めて参ります。

(その他)
 広域計画の策定でありますが、今日までに2回の策定委員会を開催し、骨格となる事務事業につきまして、ご検討いただきました。今後、これらのご意見をもとに、成文化を図り、次回の議会におきましてご審議をお願い致します。

(議案等)
 この度の会議において、ご審議をお願いする議案等は、制定条例案1件、予算補正の承認案件が1件、−般会計及び特別会計の補正に係わるものが3件でございます。次年度の事業を見込んでの重要な時期でございますので、慎重なご審議をいただきながら、円満なご採択を心からお願い申し上げます。
 なお、本会議終了後、全員協議会をお願い申し上げ、報告、ご協議いただく事項等が数件ありますので、よろしくお願い申し上げます。